ヘール・ボップ彗星観測日記
1997/03/12-13日
夕方も見えるようになったので,日付の表記を変えた。「12-13日」というのは,「12日の夕方から13日の明け方にかけての夜」ということ。
18時頃からそわそわとときおり空を眺めていた。夕方の観測は初めてなのと,場所がいつもと違うのとで,あらぬ方角を探していたようだが,18時20分に双眼鏡の視野にキャッチ。位置がちゃんと分かっていればもっと早く見つかったはず。風が強いので,室内から窓越しで観察に切り替え。尾は北の方向へ水平方向に伸びている。まだ空が青っぽいので,十分に長い尾は観察できない。2,3度というところか。ダストテイルの色はややオレンジ色がかっているように見える。イオンテイルは見えない。
隣の先生や事務室の人達に声を掛けて,見てもらった。皆,容易に見つけることができる。それくらい明るい。というか,見間違いようがない。18時50分頃になると高度もやや低くなり,大気による減光のため尾は申し訳程度にしか見えなくなった。高級なビデオカメラがあるので,明日はちゃんと撮影できるかも知れない。
明け方の彗星を見るために赤城山へ行った。エネルギー資料館の近くには先客がいたので,覚満淵の先の見晴らし台まで。やはり山が邪魔。準備をしていると年輩の夫婦とその友人らしい3人連れがやってきた。奥さんのほうも結構星座を知っている様子だ。3時55分頃尾が見え始める。カップルの車が2台やってきて,ヘッドライトをつけたままフラッシュをたいて記念撮影などをしている。車に引っ込んだので,やれやれ帰るかと思ってもなかなか立ち去る気配がない。ライトもつけたままなので,消すようにお願いに行った。おとなしく消してくれたのでほっとしていると,女性の声あり。「わ〜,星がきれい。プラネタリウムみたい。」おいおい,やっぱりあんたたちは彗星を見に来た訳じゃなかったのね。
写真と比較するとイオンテイルが太くなっているのがわかる。色の違いは現像処理と画像処理の具合であろう。
撮影データ:1997/03/13 04:34:05〜04:37:05 (180sec.) f50mm F2.8 ISO-800 ネガフィルム
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Last modified: May 15, 2002