例として,受験番号が 3417 である場合を考える。番号から1位,10位,100位,1000位の数字を取りだし,それぞれに2,3,4,5を掛け合わせた数値を求める。結果は 7×2+1×3+4×4+3×5=48。これにある値を加えると11の倍数になるような値を求める。その数値は7であるが,以下の表に従って対応するアルファベットを求め,末尾を決定する。付け加えられるアルファベットはUであり,受験番号は 3417U と決定される。
加算値 | アルファベット |
0 | A |
1 | B |
2 | C |
3 | H |
4 | K |
5 | M |
6 | R |
7 | U |
8 | X |
9 | Y |
10 | Z |
なぜこのようなややこしいことをするかというと,誤りを検出することができるからである。例えば,受験番号が 1037A と記載されている場合,そのような受験番号はあり得ないことがわかる。もっとも,以上の原理が分かっている場合には,意図的に「存在しうるが嘘のコード」を書くことはできる(^_^)
通常は上記の手順で11の倍数になるように加える末尾桁の数値はアルファベットに対応させないで数字をそのままチェックディジットとする(このときは,加えられる数値が10のときはXを用いる)。すなわち受験番号が 3417であれば末尾に7を加え,34177が正式なコードであることになる。
書籍に付けられているISBN番号も,このようなチェックディジットが用いられている。
ISBN4−7561−0292−1 は,
4×10+7×9+5×8+6×7+1×6+0×5+2×4+9×3+2×2+1×1
=231=21×11である。
重要な事項に関するアンケート調査を行う場合にも,このようなチェックディジットを用いたコード表が使われることがある。